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100年に1人の逸材擁する韓国も撃破!
育成実る女子バレーの未来は明るい。
posted2019/08/28 18:00
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Xinhua/AFLO
想像を超える快挙を、平均年齢19.7歳の日本代表がやってのけた。
8月18日から25日まで韓国・ソウルで開催されたアジア選手権で、女子バレーボール日本代表が優勝した。
2年前のフィリピン・マニラ大会に続く連覇を達成したのだが、当時は東京五輪に向けて発足し、間もなく始まるワールドカップを目指す現在のトップチームが出場して大会を制した。それに対し、今回の日本はアンダーカテゴリーの選手が大半を占め、主軸になったのは7月にメキシコで開催されたU20世界選手権を制したメンバーだ。
そうか、若い選手がアジアで勝ったんだ。
一見すればそれだけのことかもしれない。だがそれをあえて「快挙」と打ち出すのには理由がある。
U20世界選手権よりも価値がある。
まず、アンダーカテゴリーとはいえ、世界を制し表彰台の頂点に立ったメンバーが、それから間もない時期に、限られた時間でチームをつくり、今度はアジアを制したこと。
しかも今回のアジア選手権に出場した韓国、タイは、東京オリンピック出場を目指すトップチームだ、ということ。
チームを率いた相原昇監督はこう言った。
「韓国には世界のスーパーエース、キム・ヨンギョンがいて、1人ひとりの力を比べたら遠く及ばない。でも、その正真正銘の『世界』を相手に勝った。メキシコの世界ジュニア(U20世界選手権)よりも、価値ある勝利だったと思っています」