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日本バスケはW杯で新しい時代へ……。
夢を諦めなかった2人と代表の仲間達。 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byKenzaburo Matsuoka/AFLO

posted2019/08/21 11:40

日本バスケはW杯で新しい時代へ……。夢を諦めなかった2人と代表の仲間達。<Number Web> photograph by Kenzaburo Matsuoka/AFLO

(写真左から)エルマン・マンドーレ アシスタントコーチ、フリオ・ラマス ヘッドコーチ。(後列左から)竹内公輔、渡邉飛勇、ファジーカス ニック、八村塁、張本天傑、竹内譲次。佐古賢一アシスタントコーチ。(前列左から)安藤周人、比江島慎、ベンドラメ礼生、篠山竜青、馬場雄大、田中大貴。8月12日のNZ戦にて。

夢は「NBAでプレーすること」。

 渡邊は、子供の頃から「NBAに行きたい」と夢見ていたという。子供が大きな夢を見るのは珍しくない。渡邊が違ったのは、中学、高校と学年があがっても、将来の夢を聞かれるたびに「NBAでプレーすること」と言い続けてきたことだった。まわりの友人たちが夢から覚めても、渡邊は頑なに夢を信じ続けた。

 アメリカに出てきた当初、渡邊にそのことを聞いたことがある。

「NBA入りを思い続け、夢を曲げずに、言葉に出し続けてきました。それだけの覚悟ができていますし、自分も、ちゃんとやることはやっていると思っているので」

 渡邊は、まっすぐな眼差しでそう語った。

 アメリカではプレップスクールを経由してジョージワシントン大で4年間プレー。1年のときから試合に出て、上級生になる頃にはすっかりチームの中心選手となっていた。

「君は将来NBAでプレーする」

 渡邊より3歳4カ月若い八村が、渡米したのは2016年。

 バスケットボールを始めてから6年たった時だった。中学に入ったばかりの時に、バスケ部のコーチから「君は将来NBAでプレーする」と言われ、その言葉の魔法にかかったかのようにバスケットボールに夢中になった。

 NBAに入れると信じ、そこを目指すために必要だと思ったことは、たとえ嫌いな勉強でも頑張った。その結果、名門ゴンザガ大に進学し、3年目の昨季にはチームのエースとして活躍するまでに成長した。

 2人がアメリカで証明したことは、無理だと言われ、常識だと言われていることでも、変えることができるということだった。

 渡邊は去年夏にメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を交わし、グリズリーズで15試合に出場した。八村は、今年6月にワシントン・ウィザーズからドラフト1巡目9位で指名され、7月に複数年契約を交わしている。

【次ページ】 まわりの選手は、どう受け入れたのか?

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