野球のぼせもんBACK NUMBER
99試合ぶりの「7番・松田宣浩」。
ホークスに戻ってきた理想形打線。
posted2019/08/17 08:30
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
KYODO
「ん~、そこまでの意識はないですね。まだこの先にヤマがあると思います」
真夏の天王山になるのではないか。過熱を煽る質問を遮るように、工藤公康監督が静かに口を開いたのは8月10日、ファイターズ3連戦初戦の試合前のことだった。
その時点で首位ホークスと2位ファイターズのゲーム差は「3.5」だった。7月27日と31日の2度、両球団の差は「0.5」差まで超接近したことがあった。そこからホークスがまた引き離しにかかっていたのだが、仮にこのカードでファイターズが全勝すれば、再び“熱パ襲来”する状況にあったのだ。
工藤監督以外のホークスの選手たちに話を振っても「天王山」への反応はイマイチだったが、否、この3試合は今季のペナントの行方を左右する、勝負どころとなる直接対決だったに違いない。
「いつもと変わりません。3連戦は勝ち越す、それだけを考えて臨みますよ」
主力級が続々と一軍に帰ってきた。
鷹のボスは2勝1敗でも十分と考えていた。だが、結果的に選手たちは期待を上回る成果を残してみせたのだ。
周知のとおり、ホークスが3連勝したのである。
強かった。迫力が違った。
それもそのはずだ。ホークスはこのファイターズ戦から主力級が続々と一軍に帰ってきた。打線の重量感が一気に増した。
10日のスタメンは以下のとおりだ。
(二)明石 (遊)今宮 (一)内川 (指)デスパイネ (左)グラシアル (右)中村晃 (三)松田宣 (中)福田 (捕)甲斐