甲子園の風BACK NUMBER
ラップ、演歌、怪人、魔曲……。
夏の甲子園、注目のブラバン応援は?
text by
梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph byYukiko Umetsu
posted2019/08/06 06:30
昨夏の近江の応援風景。応援のかいあって、チームが見事にサヨナラ勝ちした、歓喜の瞬間!
ラップ要素満載の近江の応援に注目!
2回戦となる6日目は、応援も見どころ満載。
40曲以上という豊富なレパートリーを持つ作新学院(栃木)は、他では聴かない『オペラ座の怪人』に注目したい。
東海大相模(神奈川)vs.近江(滋賀)という好カードは、応援合戦も注目度抜群。「T・O・K・A・I 東海さーがみ!」でおなじみの『Tのマーチ』やオリジナルの『ガッツ東海』、運動会の曲としてもおなじみの『クシコスポスト』や『ドミニク』など、独自の選曲が興味深い。
対する近江は、2018年選抜より応援を大リニューアルし、洋楽メドレーに。特にチャンステーマの『Fireball』(Pitbull)の人気が高く、野球部が考案したラップ部分の替え歌「今日の主役はどこですか」「近江高校!」というコール&レスポンスにも注目。今大会からは、新曲『Hand Clap』(Fitz and the Tantrums)も導入予定だ。
北海道にまつわる曲のレパートリーが豊富な北照(南北海道)で、筆者が一番好きなのが、細川たかしの『北酒場』。演歌を演奏する学校は珍しく、あの何ともいえないゆるさがたまらない。
7日目には、3年ぶりとなる智弁学園(奈良)が登場。兄弟校・智弁和歌山の“魔曲”『ジョックロック』を同校も演奏し、和歌山よりもテンポがゆったりめなのが特徴だ。ほか、オリジナル曲『三番』などにも注目したい。
アルプススタンドの「ブラスバンド席」から、グラウンドで闘う仲間に、精一杯のエールを送る吹奏楽部。彼らにとっても熱い夏が、今年も始まる。