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ドラフト候補を育てた広島の無名校。
「育てることと夏に勝つことは違う」 

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高木遊

高木遊Yu Takagi

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posted2019/07/31 08:00

ドラフト候補を育てた広島の無名校。「育てることと夏に勝つことは違う」<Number Web> photograph by Yu Takagi

175センチと小柄ながらMAX152キロを誇る谷岡楓太。武田高校で培った3年間を糧にプロを目指す。

甲子園は“途中”になきゃいけない。

 2015年の夏が終わってから監督として指導してきた岡嵜にとっても谷岡は、初めてプロ注目となった選手だ。今夏の結果は当然悔しいもので「技術不足」と話すが、それでも今後の指針がより明確に決まった夏だったとも話す。

 また、25日には佐々木朗希(大船渡)の岩手大会決勝の未出場についても「腹の決め具合がすごい」と感じ、スタッフ陣の全会一致で今後も育成重視とする決意を強めた。

「“上のステージで活躍する選手を1人でも多く育てる”ということと、“夏に勝つため”のチームの運営方法とは全く違うように感じました。今年の我々は甲子園を頂点に考えすぎていましたが、(選手たち各自の)頂点の途中に甲子園がなきゃいけないと、あらためて強く思いました」
 
 これまでの唯一無二の取り組みを正解と証明するため、谷岡と武田高校硬式野球部の挑戦は続く。

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