ファイターズ広報、記す。BACK NUMBER
西川遥輝や中田翔、大田泰示も!
舞台裏で見せる子供への優しさ。
posted2019/07/23 11:40
text by
高山通史Michifumi Takayama
photograph by
Hokkaido Nippon-Ham Fighters
無邪気すぎる構図、タッチが、力強く胸を打つ。心に響き、染み渡る。色鉛筆や絵筆に込めたほんのりとした温かさは、選手を突き動かすのである。
7月19日からの千葉ロッテマリーンズ戦で、いつもとは違う光景を目にした観客の方々も多かっただろう。
この札幌ドームでの3連戦で初戦、2戦目と連勝した。勝利時のヒーローインタビュー後の恒例が、各選手らのサインボールのスタンドへの投げ込みである。
遠めから目視での確認は難しいが、白地がベースのTシャツを着用している選手を何人か、目にしただろう。通常は契約メーカーなどのウエアを着用していることが多いが、この2試合はいつもとは光景が違った。
胸元のデザインは、それぞれ異なる。その選手ごとのオリジナルの絵柄である。
選手が“お絵かきTシャツ”を着用。
1年に1度、今年で2年目を迎えたチーム内で人気を博している企画に起因している。
「キッズお絵かきコンテスト!」
そのタイトル通り、小学生以下の子供たちから「お絵かき」を募集し、入選作品を決めるというイベントである。昨年は上沢直之選手と近藤健介選手の幼少時を描いたシュールな作品が話題になったのは、熱心なファンの方々には説明不要だろう。
今年は入選して、日の目を見た作品とは別に、担当する球団職員が粋な計らいをした。この3連戦の初戦で、各選手をモチーフにした傑作をチョイスし、それをTシャツにプリントして当該選手にプレゼント。何人もの選手が、そのTシャツを着用して、勝利後のサインボールの投げ込みを行っていたのである。