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錦織圭がウィンブルドンの芝を攻略。
順当なら準々決勝でフェデラー戦。 

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秋山英宏

秋山英宏Hidehiro Akiyama

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photograph byHiromasa Mano

posted2019/07/08 11:45

錦織圭がウィンブルドンの芝を攻略。順当なら準々決勝でフェデラー戦。<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

ウィンブルドンで3試合連続のストレート勝ち。錦織圭の順調な勝ち上がりぶりを見れば、今度こそ期待せずにはいられない。

四大大会で5大会連続8強以上も。

 四大大会では、昨年のウィンブルドンがベスト8、全米ベスト4、今年の全豪、全仏がともにベスト8と極めて安定した成績を残している。

 月曜日の4回戦に勝利すれば、四大大会で5大会連続8強以上となる。この間、錦織が敗れた相手は、昨年のウィンブルドンと全米、今年の全豪のジョコビッチ、全仏のナダルと、いずれも大会の優勝者なのだ。

 8強止まりと揶揄する向きもあるが、ビッグ3を除けば、これだけ安定した成績を残している選手はいない。

 今大会、現地で錦織の試合を見守る岩渕聡デビスカップ日本代表監督は言う。

「体がいい状態なら、四大大会で4つともベスト8に残るのは少しも驚きではない。常に力を出せているという印象だ。それ自体、すごいことだと思う」

 29歳の錦織は充実期に入ったと見るべきだろう。クレーコートシーズンにフォアハンドの感覚を狂わせたように小さな調子の波はあるが、常に実力を発揮できる選手、負けにくい選手になったのは間違いない。

4回戦の相手は8戦8勝と好相性。

 この大会では、安定感に加え力強さを発揮している。ボールはよく伸び、ある程度本能に任せて自由にプレーしている瞬間もある。

 よほどショットの感覚がよくなければできない芸当だ。ボールをコートにねじ込もうと四苦八苦していたクレーコートシーズン序盤のような苦しさはまったく感じられない。

 3戦した時点で「体は今のところは大丈夫です」と燃料はタンクにたっぷり残っている。4回戦で当たるミハイル・ククシュキン(カザフスタン)には過去8戦8勝と好相性、直近の6回の対戦ではセットも落としていない。

 ジョン・イスナー、ヤンレナルト・シュトルフとシード選手を連破してきた相手の勢いは侮れないが、大きな武器のない選手だけに、今の錦織ならラリーを支配できるだろう。

 順当なら準々決勝でフェデラーと当たる。全豪や全仏と違って、今度こそ万全の状態でビッグ3の一角と対戦できるかもしれない。

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