フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ISUが審判の倫理規定に大鉈!
北京冬季五輪のフィギュアにも影響。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byISU via Getty Images
posted2019/07/08 11:15
2002年のソルトレイクシティ五輪の採点疑惑などを契機に、昔からフィギュアスケートの採点方法は改善を重ねてきてはいるのだが……。
接待等にも具体的な制限が。
改定された内容の中には、大会で主催者側からゲストとして招聘された関係者は、交通費は自己負担すること、という生々しいほど具体的な記述もある。
宿泊費や食事代などは招待側が出しても良いが、最大200スイスフランまでと規定された。日本円にしておよそ2万円あまりだから、宿泊費にしては微々たる金額である。
大会を主催する連盟が、近い将来重要な大会のパネルに選ばれるであろう国際ジャッジなどを(ジャッジに指名されていない)会場にゲストとして招待し、接待していたケースがあったのだろうと推測させる内容だ。
今回の倫理規定改定で、より公正な採点が期待できるのだろうか。
突っ込みどころは多々あれど、少なくてもISUが今回具体的に、倫理規定を改定したことに対しては評価したいと思う。
今シーズン、この改定がどのような影響を与えることになるのか、見守っていきたい。