バレーボールPRESSBACK NUMBER
栗原恵、バレー人生に笑顔のピリオド。
ケガ、五輪落選も、すべて幸せ。
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph byKiyoshi Sakamoto/AFLO
posted2019/06/11 17:30
今後については未定としながら、何らかの形でバレーボール、スポーツ界に関わっていきたい意向を明かした。
両親からのメッセージ。
最後の試合となった5月の黒鷲旗全日本男女選抜大会。準決勝で敗れた直後、コートでJTの選手が栗原を囲む。その輪の中心で、両手で顔を覆い、栗原は泣いた。
「負けてしまって悔しい思いもあったんですけど、振り返って、みんなの顔を見た時に、みんなのことが本当に大好き、本当にありがとう、と飾らず伝えることができた。最後の場面を、そういう言葉で締めくくれたことが本当に幸せです」
引退を決め、広島の両親に報告すると母からは「よく頑張りました」と、父からも短い返信が届いた。
「お疲れさまでした。メグのおかげで私たち家族は楽しませてもらいました。ありがとう」
きっと両親だけではない。皆がそう思っているはずだ。
こんなにも長く楽しませてくれて、ありがとう、と。