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南ア撃破に貢献した山田章仁らが選外。
ラグビー日本代表、選考の鍵は?
posted2019/06/05 11:30
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Jun Tsukida/AFLO SPORT
4年に一度の大舞台に臨むチームの輪郭が見えてきた。
9月20日開幕のラグビーW杯に挑む日本代表は、6月9日から宮崎で合宿をスタートさせる。短いオフを挟みながら7月17日まで合宿は続き、同21日からは盛岡へ移動してトレーニングを積んでいく。
27日には今年初の国際試合となるパシフィック・ネーションズカップ(以下、PNC)──環太平洋の世界ランキング第2グループが集う大会──のフィジー戦に挑み、その後も大阪へ拠点を移して合宿を重ねる。8月3日にはPNCのトンガ戦に臨み、そこからフィジーへ遠征する。同地では10日にPNCでアメリカと向き合い、帰国後の18日から28日までは北海道・網走での合宿だ。
代表候補60人から42人に絞込み。
PNCまでの強化プログラムに参加する42人の選手が、6月3日に発表された。男子15人制日本代表の薫田真広強化委員長は、「これまではサンウルブズやウルフパックで個々の選手を鍛える、選手層を厚くすることをやってきた。これからはチーム力、組織力を上げる活動となっていく」と語る。
スーパーラグビーに参戦しているサンウルブズと、スーパーラグビー参加クラブのBチームとの練習試合などを消化してきたウルフパックでの同時強化を終え、日本代表候補は60人から42人まで絞り込まれたのである。
日本代表のジェイミー・ジョセフHCは、「9月のW杯開幕から逆算して2月から鍛えてきた。宮崎での1回目の合宿ではリコネクト、改めてつながる、チームを作り直す、鍛え直す。新しい戦法を導入して、W杯の対戦相手の対策をしていきます。2、3回目の合宿はPNCの準備になる」と、隙間のほとんどないスケジュールの意味を説明する。
「網走合宿後に最終選考に入っていく」とも話しているから、31人のW杯のメンバーは今回の42人から選ばれる、と考えるのが妥当だ。