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英語力向上が日本フェンシング強化に?
太田会長の「GTEC」導入の狙い。 

text by

太田雄貴

太田雄貴Yuki Ota

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photograph byJapan Fencing Federation

posted2019/05/31 16:30

英語力向上が日本フェンシング強化に?太田会長の「GTEC」導入の狙い。<Number Web> photograph by Japan Fencing Federation

「年間活動方針 発表会」の会見は六本木ヒルズで行われ、28もの媒体が集まった。フェンシングへの注目度の高さが窺える。

結果は5年後、10年後に。

 話は変わりますが、2017年から2年近く務めてきた協会会長の任期が間もなく終わり、6月に協会の理事選挙が行われます。

 今回の選挙では、信任がほぼ確実となる理事会推薦の枠から、私自身を外してもらうことにいたしました。

 これによって、全国の都道府県に散らばる協会の会員の皆さんにも、普段の選手や大会の結果だけでなく、選挙そのもの、そしてフェンシング界の未来を、改めて考えてほしいと思ったからです。この2年、本当に濃い経験をさせてもらいましたが、もう1期2年、フェンシング協会の舵取りを任せていただけるかどうか、それは会員のみなさんが決めるべきことだ、と考えています。

 GTEC実施に関しても、必ずしもすぐに選手や関係者の全面的な賛同が得られるとは思っていません。

 むしろ私は、先を生きる者として、今の現役世代に対し、いかに未来への投資ができるかを考えています。もし、すべての選手たちから賛同を受けるような状況が生まれているならば、それは私の打つ手が「遅い」ことだと思っています。

 これからGTECの基準クリアに向けて頑張ることになる選手たちには、5年後、10年後に、「太田が言っていたことはこういうことだったのか」ともし思ってもらえたのならば、これほど嬉しいことはありません。

(構成・宮田文久)

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