スペインサッカー、美学と不条理BACK NUMBER
女子サッカーに熱狂するスペイン。
観客は6万人超、視聴率は20%も。
text by
工藤拓Taku Kudo
photograph byGetty Images
posted2019/05/29 11:30
史上最高の観客数6万人超えとなるなど、国民の間でも注目度が急激に高まるスペイン女子サッカー。代表の強化も着々と進んでいるようだ。
ストライキ決行、課題はまだある。
そんな右肩上がりの成長を続ける女子フットボールだが、プロスポーツとしての基盤を固めるまでには、まだまだ多くの障害が残っている。
現バロンドーラであるノルウェー人ストライカーのアダ・ヘゲルベリが先日、同国女子代表の待遇改善を訴えるために、ワールドカップ出場を辞退したことは大きなニュースになった。
スペインでも同様の戦いは続いている。
先日はベティス、ラージョ・バジェカーノ、バレンシアを除くトップリーグ13クラブの選手全員が、RFEFに対して最低賃金や休暇日数の確保、社会保険などを保障する労働協定に合意しなければ、来季開幕時にストライキを決行することを宣言した。
スペイン人のストライキには、辟易させられることも少なくない。だが、彼女たちの戦いについては心からの支持を表明したい。