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U-20W杯、10番主将は頼れる男。
齊藤未月「闘争心をむき出しに」
posted2019/05/14 08:00
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
Takahito Ando
5月7日に23日から開幕するU-20W杯の最終メンバーが発表された。湘南ベルマーレのMF齊藤未月はメンバー入りを果たすと共に、10番とキャプテンという重責を担うことも明らかになった。
会見で「10番は齊藤未月ですが、キャプテンもですか?」と質問が飛ぶと、影山雅永監督は「本人の合意があればね。1次予選、最終予選は彼を中心にまとまって戦ってきているので、そこは本大会も彼にキャプテンを任せようと思っていますが、彼に打診をする前に、ここで皆さんに話をするのは……(笑)。でも、10番といえば、キャプテンですからね」と笑いを誘った。
このやりとりを聞いた齊藤は、「本当に任されたら受けますよ、もちろん。チームが立ち上がって1次予選、最終予選とキャプテンマークを巻いて戦ってきているので、そこはしっかりとやりたいなと思います」と、快諾する方向を示した。
「僕が率先して闘争心を見せる」
この会話の後に、「(キャプテンマークを)巻きたいと思っているよね?」と聞くと、間髪入れずに「はい、僕はむしろ巻いてやりたいですね、もちろんですよ。ここまできて、他の選手にキャプテンマークを譲るより、チームの先陣を切ってやるべきだと思っています」と力強く口にした。
彼はキャプテンという責務に強い自覚と意欲を持っている。1999年1月10日生まれ、U-20世代では他の選手より学年が1つ上のチーム最年長。同世代のチーム立ち上げ時に行われたAFC U-19選手権予選(1次予選)からキャプテンマークを託されていた。昨年のAFC U-19選手権の本戦でも主将を任されると、その想いをこう口にしていた。
「ベルマーレでは、若いからといって、(ベテラン選手や先輩の選手に)下からくっついていくのではなく、自分が引っ張っていくプレーや言動が大事だと捉えています。この世代のチームでは年上だからこそ、プレーはもちろん、私生活、言動の面からプロらしく立ち振る舞わないといけないと思っています。どんな時も常にチームの先頭に立って、ピッチでは僕が率先して闘争心を見せることで、チームのボルテージも上がって、しっかりと局面で戦えるチームにしたいんです」