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平成最後も令和初日も東京ドームで。
古さが心地いい、ニッポンの記念碑。
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byYasutaka Nakamizo
posted2019/05/07 17:30
1988年から30年以上経っても……この建物の前での興奮は変わらない!
令和でも活躍する亀井、37歳。
結局、9回裏に代打・亀井善行が14球粘って四球を選ぶも、1対3で巨人は平成最後の試合に敗れた。けど、亀井の執念の打席を見られて満足だった。
若いと思っていた背番号9も今年37歳になる。'04年ドラフト4位で巨人から指名され、補強の連続で幾度となくレギュラーを失いケガにも泣かされたが、今も巨人で生き延びている。22歳の中日クローザー鈴木博志の150キロ越えの速球をファウルし続け、最後には粘り勝ちで四球を奪いガッツポーズをかまして一塁へ向かう男の姿。チームのためになんでもできる器用な選手。
かつて、サッカー日本代表監督のトルシエは明神智和の献身的なプレーを評して「8人の明神が欲しい」と言ったが、そう言えば原監督も前政権時代に「もう1人亀井が欲しい」とコメントしていたのを思い出させるシーンだった。
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亀井と明神、いつの時代も献身的な仕事人はボスから好かれる。
東京ドーム土産のホームラン王!
翌5月1日、お次は「令和最初のプロ野球」だ。
いつもより早めに球場入りして、ドーム内を歩き回る。1階1塁側コンコースで歴代東京ドームMVP受賞者のパネルを眺めて、しばし平成史を振り返る。ちなみに平成元年のMVPはウォーレン・クロマティだった。
今日は家族へのお土産も買いたい。ユニフォームカスタムショップでレプリカユニフォームのマーキングサービス実施中だったが、あまり野球に興味がない人に対してゲレーロの44番ユニを渡すのは社会人として結構ダメな気がする。
ふと場内のお土産売り場で亀屋万年堂の『ナボナ』を見つけた。懐かしのお菓子のホームラン王は、パッケージが球場仕様のジャイアンツユニフォームになっていたが、やさしい味は昔のままだった(チョコレート味もある)。ナボナは王貞治のCMを知るオールドファンには最も有名で喜ばれる東京ドーム土産だと思う。