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日本ハム広報が王柏融取材で接した、
台湾メディアの情熱と温かなお礼。

posted2019/04/15 17:00

 
日本ハム広報が王柏融取材で接した、台湾メディアの情熱と温かなお礼。<Number Web> photograph by Kyodo News

開幕3戦目でお立ち台に上がった王(中央)。現在は打率.263、8打点、本塁打なし(4月14日現在)と、まだ日本野球への順応途上のようだ。

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高山通史

高山通史Michifumi Takayama

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Kyodo News

 なじみのないパイナップルケーキを一生分、堪能したかもしれない。年明けから、ラッシュのように頂戴する機会に恵まれた。今では、甘酸っぱい思い出である。

 台湾では、そのスイーツを「鳳梨酥」と記す。定番中の定番の手土産だそうである。

 プロ野球の開幕に合わせて、大挙して海外メディアが北海道を訪れた。3月29日からの札幌ドームでの開幕カード、オリックス・バファローズ戦。台湾から10人以上のメディアが、慣れない極寒の地まで足を運んでくれたのだ。

 お目当ては、王柏融(ワン・ボーロン)選手である。

 中華職業棒球大聯盟(CPBL)で打率4割超、首位打者、MVPを2度ずつ獲得し、三冠王も1度達成。25歳の若さで、台湾球界NO.1の注目選手となった英雄の新天地でのスタートを、詳報するために来道した。

「ボーロン」語りが止まらない。

 一番乗りした新聞社は、開幕2日前の練習取材から参戦した。その記者とカメラマンのコンビは気合十分だった。開幕当日には、台湾でも1面で準備していることを教えてくれ、発行を予定している紙面を少しだけ見せてくれた。

 見慣れた日本のスポーツ紙とは違う独特のデザインとレイアウト。ベテランの男性カメラマンは「台湾のみんなが注目しているんだ。彼は、これくらいすごいんだ」と、少し自慢げだった。微笑ましかった。

 報道陣の方々は、皆が「ボーロン」と呼んでいた。その口調や語感には、確かな愛情と思い入れが潜んでいた。誰もが「ボーロン」を語り出すと、止まらない。そして、うれしそうである。台湾の誇りなのだ、ということを、こちらもあらためて認識したのだ。

 開幕戦当日。試合前にも、心がほっこりするようなシーンを目にした。2019年シーズンの記念すべき節目の一戦の来場者を入場時、球場の各ゲートで選手が手と手を合わせて出迎えるハイタッチセレモニー。王選手も参加した。広報として台湾のメディアの方々を、実施場所へと事前に誘導した。

【次ページ】 女性記者が王のグッズを……。

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