ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
新日本MSG大会に現地ファン総立ち。
オカダの姿がホーガンとダブった!
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph byNEW JAPAN PRO-WRESTLING
posted2019/04/09 17:30
MSGでも抜群の存在感を発揮したオカダ・カズチカ。現地の観客もレインメーカーポーズで応えた。
内藤vs.飯伏では地鳴りのような歓声。
第0試合の時間差バトルロイヤル「HONORランボー」から、早くも場内はヒートアップ。鈴木みのるのテーマ曲「風になれ」大合唱から始まり、獣神サンダー・ライガーは登場するだけでスタンディングオベーション。そしてグレート・ムタのサプライズ登場には、歓喜でMSGが騒然となった。
その後もファンの熱すぎるほどの期待に応える熱戦が続く。
第5試合、石森太二vsドラゴン・リーvsバンディードのIWGPジュニアヘビー級選手権3WAYマッチでは、ダイナミックな技の数々にどよめきと賞賛の声が惜しみなく送られ、第7試合のブリティッシュヘビー級選手権で、棚橋弘至がザック・セイバーJr.に拷問技である変型ジム・ブレイクス・アームバーを極められて敗れると、MSGに悲鳴が上がった。
さらに第8試合のIWGPインターコンチネンタル選手権、内藤哲也vs.飯伏幸太では、内藤の入場の際、日本でも聞いたことがないくらいの大ボリュームでの「ナイトー」コールが送られ、内藤のデスティーノを飯伏がカウント2で返すと、地鳴りのような歓声が湧き上がった。
そして最後、飯伏が“ボマイェ”連発からカミゴェで内藤を下し、かつて中邑真輔が腰に巻いた白いインターコンチのベルトをついに獲得すると、MSGがスタンディングオベーションに包まれた。
MSGで輝きを放ったレインメーカー。
そんなこの日最大の盛り上がりを受け、最後を締めたのは、やはり“レインメーカー”オカダ・カズチカだ。
昨年のG1公式戦と今年の1.4東京ドームで2連敗を喫した因縁の相手であるジェイ・ホワイトの持つIWGPヘビー級王座に挑戦したオカダは、挑戦者ながら“横綱相撲”と呼びたくなるほど試合を支配した堂々たる闘いを披露。
試合のクライマックスで、オカダがレインメーカーポーズを取るとMSGの観客も同じポーズで呼応し、日付が変更になる5分前、ついにレインメーカーを完璧に決めて3カウントを奪うと館内が1つになり、大オカダコールが爆発した。