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八村塁、堂々の“スイート16”進出!
渡米後2年間で見せた急激な成長の跡。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byNCAA Photos via Getty Images
posted2019/03/26 16:30
フェアレー・ディッキンソン大との対戦でプレーするゴンザガ大の21番・八村塁。渡米して2年。全米屈指のプレイヤーとなった。
「僕が積極的にいかないと……」
2年の間の成長にはめざましいものがある。
「(自分の成長には)自分でもすごく驚いています」と八村は振り返る。そうやって自分の成長を語った後には、「このチームのおかげ」と、コーチやチームメイトへの感謝も語る。チームを大事にする八村らしい。
八村にとって、エースであるということは、チームの中での自分の役割であり、責任だった。
9日前、所属するウェスト・コースト・カンファレンス決勝では、チームのオフェンスが崩れるなか、八村もその流れに抗いきれなかった。自分からボールを要求する積極性を出せず、後半に1本しかシュートを打たずに終わり、チームも惨敗した。その反省から、NCAAトーナメント1回戦のフェアレー・ディッキンソン戦では、出だしから積極的に、そして力強くゴールに向かって攻め込んだ。
「このあいだの試合が終わって、僕の持ち味というのはそういうのだというのも改めてわかったので、この試合ではそれを絶対最初から見せて行こうと思いました」と八村。「チームとしても、僕が積極的にいかないと成り立たないので、その中で責任があるので」とも言った。今シーズンに入ってから頻繁に口にするようになった、エースの自覚だ。
「きょうのルイはまさにビッグタイムだった」
ゴンザガは終始試合を支配し、87-49と圧勝した。
格下の16シードのチーム相手とはいえ、気を抜くとやられるのがトーナメントの戦いだ。それだけに、試合開始からの八村の覚悟がこもったプレーは重要だった。
「あれだけアグレッシブなときの彼は特別な選手だ。アグレッシブで、フィジカルで、ディフェンス面でも私たちがやりたいことに集中していた」と、ゴンザガのヘッドコーチ、マーク・フューも八村のプレーを称賛した。
4年のポイントガード、ジョッシュ・パーキンズも言う。
「きょうのルイはまさにビッグタイムだった。アグレッシブなルイは特別だ。
この前の負け試合では、彼も自分のプレーに満足していなかった。だから、世界に向けて、彼がどういう選手なのかを見せたかったのだと思う。彼がそうやって立ち直ったことは誇りに思う。
彼はアメリカ(の大学界)で一番か、そうでなくてもトップのプレイヤーの1人だからね。彼は今夜、それを見せた」