“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
小関順二の2019パ・リーグ大胆予想。
日本ハム、ロッテを上位に推す理由。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byKyodo News
posted2019/03/26 17:00
オープン戦で起用され続け、開幕一軍が見えた藤原恭大。井口ロッテの起爆剤となるか。
吉田、柿木、野村は将来有望。
また今年の戦力ではないが、吉田輝星、柿木蓮(いずれも投手)や野村佑希、万波中正(いずれも野手)という高校卒の新人を積極的にファームのゲームに起用し実戦力を高める育成法は日本ハムならではのもので、野村は3月21日のヤクルト戦で早々とプロ1号ホームランを放っている。
野村は三塁手なのでポスト・レアードの有力候補としても注目される存在だ。3~5年の視野を持ってドラフトで指名し、ファームで育成する、こういう球団を高く評価しないわけにはいかない。
藤原恭大にかかる大きな期待。
ロッテにも期待している。3月21日の阪神との一軍戦でドラフト1位、藤原恭大が1番・センターで先発出場し、二塁打とヒットを放っている。大阪桐蔭時代のチームメートでドラフト1位の根尾昂(中日)が3月20日、ウエスタン・リーグの阪神戦で5打数0安打に終わっているのと好対照で、ロッテの藤原の抜擢にかける熱量の大きさがうかがえる。
ロッテは近年、ドラフトで野手を上位指名することが多い。過去5年、1位指名の野手は中村奨吾、平沢大河、安田尚憲、藤原の4人。これは12球団の中でも断トツだ。投手偏重のチーム作りをしている球団は強くならない傾向があり、ロッテもそういう代表的な“弱い球団”だったが、この5年間で投打のバランスを整えたと言っていい。
まとめれば、Aクラスはロッテ、日本ハム、ソフトバンク、Bクラスが楽天、西武、オリックスというのが私のパ・リーグの予想である。