錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER
錦織圭が無冠の天才から脱するため、
好相性のマイアミで見たい執念。
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byGetty Images
posted2019/03/22 15:00
チャンコーチと笑顔でトレーニングする錦織圭。悲願のマスターズ制覇への執念を見せてほしい。
相変わらず楽なドローではない。
インディアンウェルズでの敗退後は、マイアミに向けて「環境が変わるのでまたテニスは変わってくると思う。練習して調子を上げていければ」と型通りの言葉をつなぐだけだったが、そろそろムードを変えるタイミングだ。
ナダルの欠場で第5シードに繰り上がった錦織は、順当なら3回戦で第27シードのニック・キリオスと対戦する。これまで錦織の4戦全勝だが、素行は悪くとも才能はピカイチの23歳もまた〈19人〉の1人であり、相変わらず楽なドローではない。
準々決勝の山には第3シードのティーム、そして準決勝の山には第1シードのジョコビッチがいる。
もう〈挑戦〉という言葉は使い慣れてしまった。今は29歳の執念が見たい。