錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER

錦織圭が無冠の天才から脱するため、
好相性のマイアミで見たい執念。

posted2019/03/22 15:00

 
錦織圭が無冠の天才から脱するため、好相性のマイアミで見たい執念。<Number Web> photograph by Getty Images

チャンコーチと笑顔でトレーニングする錦織圭。悲願のマスターズ制覇への執念を見せてほしい。

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山口奈緒美

山口奈緒美Naomi Yamaguchi

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 今年最初のマスターズであるインディアンウェルズは、オーストリアのドミニク・ティームのマスターズ初優勝で幕を閉じた。

 今シーズンもこれで11週を終えたが、その中で戦われた19大会の優勝者が全て異なるという珍しい展開だ。開幕から11週を終えた時点で誰もシーズン2つ目のタイトルを手にしていないという状況は、過去30年間で初めて。1988年に同じことがあったが、それでもその間の大会数は14と今より少なかった。

 さらにその19人の中にツアー初優勝者が7人いる。昨年は予選上がりやラッキールーザーが優勝した大会が史上最多の9つにのぼったが、同じ流れが続いている。

新王者の誕生と3強の健在。

 マスターズのチャンピオンにも昨年は新たに3人の名が加わった。インディアンウェルズでのファンマルティン・デルポトロ、マイアミでのジョン・イズナー、パリでのカレン・ハチャノフ。前年もアレクサンダー・ズベレフ、グリゴール・ディミトロフ、ジャック・ソックの3人がマスターズの新チャンピオンとなっている。

 いわゆる〈ビッグ4〉がマスターズのタイトルを独占した時代は長く、2011年から2017年前半の6年半の間に〈ビッグ4〉以外の優勝者が4人しかいなかったことを振り返れば、2年連続して年間3人の新チャンピオンが生まれたことだけで新鮮だ。

 しかしその一方で、2017年の全豪オープンから今年の全豪オープンまでのグランドスラム9大会は全てロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチの3強によって占められている。

 グランドスラムでの彼らの猛威が衰えないにもかかわらず、マスターズではその他のトップ選手にチャンスが広がり、「500」や「250」のレベルではもはや誰が勝ってもおかしくない――それが男子テニス界の〈今〉だ。なぜこうなったのか。

【次ページ】 ジョコビッチの予言めいた発言。

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