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弱い体質、遅いデビューからGI馬に。
インティと武豊の丁寧な出世街道。 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2019/02/22 16:00

弱い体質、遅いデビューからGI馬に。インティと武豊の丁寧な出世街道。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

7連勝でGI馬まで上り詰めたインティ。ルヴァンスレーヴとのダート頂上対決は実現するだろうか。

野中調教師と武豊の幼少期からの縁。

 ちなみに同馬のオーナーである武田茂男氏はメジロ牧場の元場長。“メジロ”と言えばメジロマックイーンで天皇賞を勝った武豊騎手とも少なからぬ縁があった。

「最初に気付いた時は驚きました。少しでも恩返ししたいです」

 フェブラリーSの前に、そう答えていた。GI制覇はこの上ない恩返しの形になった事だろう。ちなみにレースの行われた2月17日はメジロ牧場の創業者・北野豊吉氏の命日でもあった。

 さて、7連勝でついにGIホースにまで上り詰めたインティ。当然、今後のヴィジョンも明るくなるわけだが、指揮官は慎重に言葉を紡ぐ。

「今回もそうですけど、レースを終えて上がってくるたびに『歩様は大丈夫か』とか、すごく気にしなくてはいけないのは相変わらずです。だからあまり先の事は考えず、今まで通り1つ1つ確認しながら次を考えていこうと思います」

 武豊騎手曰く、野中調教師と武豊騎手は、幼少時から同じ場所で一緒に乗馬をやっていた仲だと言う。そして、数いる先輩の中でも上手だった人の1人が野中調教師だったと。フェブラリーSを制した後、新たなGIトレーナーにその事を確認すると、彼は笑いながら言った。

「上手だったかどうかはともかく、そうやって幼い頃から一緒に馬の世界で生きてきた男とGIを勝つ事が出来たのはとても良かった。嬉しいです」

 今年のフェブラリーSは豊富な話題で盛り上がったが、GI初挑戦にも関わらず1番人気に推されてこれを制したインティは、紛れもなくレースの主役だった。

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