フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
宇野昌磨が初めて見せた熱い「感情」。
四大陸で逆転優勝に至るまでの気持ち。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byItaru Chiba/AFLO
posted2019/02/12 18:05
フリーの演技直後。崩れ落ちるように突っ伏した宇野昌磨。すでに肉体の限界を越えての演技だった……。
「結果にこだわった試合をしてもいいかな」
「あまり順位とか言わないんですけど、結果にこだわった試合をしてみてもいいのかな、と。結果にこだわったつもりで練習をしていこうとも思う。
自分のいい演技をすることはもちろん求めていますが、結果にもこだわった試合をしたいな――と思っています」
世界選手権では、羽生結弦、ネイサン・チェンも出場する予定である。宇野にとって厳しい戦いになるだろう。
「今はもう足が痛むことはなくて、もう一度ひねったりしない限り再発しないと思うんですけれど……世界選手権に向けていい成績を残すにはたくさんの練習をしないといけない。
先生とも話をしたのですが『無理をせずに、無理をする』。
難しい言葉ですし、実際難しいことなんですけど……怪我しないギリギリのラインを頑張って練習していきたいと思います」
1つの大きな試練を乗り越えた宇野は、そう言葉を結んだ。
埼玉世界選手権までおよそ5週間。
さらに一回り成長した宇野の戦いは、続いていく。