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内海哲也は西武でも謙虚な好青年。
天狗になりかけたプロ1年目の改心。
posted2019/01/26 09:00
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
Kyodo News
朝7時に自宅を出発し、慣れない道をひたすら走る。到着したのはこの時期、通い慣れたジャイアンツ球場ではなく埼玉・所沢にある西武第二球場だ。朝8時から約2時間、9種目のウェートトレーニングで汗を流し、その後、内海哲也は報道陣が待ち構えるグラウンドに姿を現した。
約50名の報道陣が内海の一挙手一投足を見つめる。カメラのシャッター音が鳴り響く中、ダッシュ、ランニング、キャッチボールと、淡々とメニューを消化していく。
現在、続けているウェートトレーニングは昨年、巨人のトレーニングコーチが組んでくれたメニューだという。
「昨シーズン、ジャイアンツの久村さん(浩・育成担当フィジカル統括)に鹿屋体育大学の研究施設でピッチングフォームの動作解析をしてもらったんです。自分のピッチングフォームを細かくチェックしたら、自分の弱いところがわかりました。そこを強化するメニューを作ってもらって、昨年11月から続けています」
両足ではなく、片足ずつのスクワットや、同じく片足でのジャンプ、静止などを繰り返す動作で、下半身と体全体のバランスを整えている。動作解析を取り入れて、トレーニングを見直したのは、まだまだ成長したいという向上心の表れだ。
初日からブルペンに入るつもり。
西武ライオンズの施設での練習初日、すべてのメニューを終えたあと、こう語った。
「(自主トレーニング先の)奄美大島は暖かかったので、寒い場所に戻ってきて慎重に体を動かしました。毎年なんですけど、気温差を考慮して、あまり飛ばし過ぎないように、特に初日は気を付けて体を動かしています」
奄美ではキャッチボールの延長で、傾斜のある場所での投球練習をスタートしている。
「キャンプ初日から投げられる体は作ってきました。毎年、初日からブルペンに入るつもりでトレーニングはしています」
力強く語った。