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2019年パ新人王争いを予想してみる。
有力は大卒で層の薄い投手陣の……。
posted2019/01/26 11:00
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
Kyodo News
今シーズンのセ・パ新人王争いも楽しみな面々が並んでいる。過去10年、セ・パ両リーグで新人王に選出されたのは投手14人、野手6人。それぞれの内訳はこのようになる。
<投手:14人>
大学卒11人、社会人出身3人
ドラフト順位:1位7人、2位4人、3位以下3人。
<野手:6人>
大学卒4人、社会人出身2人
ドラフト順位:1位2人、2位1人、3位2人、育成枠が1人だ。
最も多く新人王になっているのはドラフト1、2位の大学卒、社会人出身投手だが、今年はそれが9人しかいない。その代わり、新人王が生まれていない高校生野手のドラ1が7人いるのから、今年の新人王予想は難しい。
ルーキー以外に目を向けると、すでに在籍している中から選出される可能性がある。2年目以降の新人王資格は次の通りだ。
・支配下選手に登録されてから5年以内
・投手は前年まで一軍で30イニング以内
・打者は前年まで一軍で60打席以内
これらの条件を踏まえて、まずはパ・リーグの選手たちを見ていきたい。
松本航を本命に推したい。
ドラフト1位の大学卒投手は松本航(西武)と甲斐野央(ソフトバンク)がいる。2人のうち新人王候補の本命に推したいのは松本だ。
菊池雄星がマリナーズに移籍して投手陣が手薄になったというのが最大の理由だが、松本が在籍している首都大学リーグが昨春からリーグ戦で球数制限を実施していることも大きい。
最優秀投手に輝いた昨秋は8試合に登板して投げたイニングは40回。チームメートの東妻勇輔(ロッテ2位)も27回3分の2。大学4年時の投球イニングの少なさはプロでは追い風になると思う。