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シャケトラと角居調教師、石橋脩。
それぞれ逆境を乗り越えた復活劇。 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2019/01/25 07:00

シャケトラと角居調教師、石橋脩。それぞれ逆境を乗り越えた復活劇。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

アメリカジョッキークラブCで優勝したシャケトラ。角居勝彦調教師は表彰台に上がることを拒んだ。

大怪我を負ったシャケトラ。

 同馬は、今回と同じ中山のGII勝ちの実績があった。とはいえそれは2017年の日経賞での話。約2年も前のこと。

 以来、同馬は勝ち星から見放されていた。近走は15、11、6着。そしてその成績以上に人気を落とした要因に、長期の休み明けという事実があった。

 前走は実に2017年の有馬記念。昨年、ブラストワンピースが制した有馬記念ではない。そこから更に遡ること1年。あのキタサンブラックのラストランとなった有馬記念を最後に実戦から遠ざかっていたのである。

 左第3中手骨骨折というのが休養理由。大怪我を負って1年1カ月、日数にして中391日にも及ぶ長期のブランクを余儀なくされていたのである。

「休み明けで息切れする心配がなかったわけではありません。でも、スタッフがびっしり乗り込んで仕上げてくれました」

代打騎乗の石橋も昨秋に……。

 そう語る角居調教師はその想いを、騎乗する石橋脩騎手に次のように告げていた。石橋騎手の弁。

「角居先生から『馬はできている』と伺ったので、勝つイメージで乗りました」

 本来、このレースには戸崎圭太騎手が乗る予定で、最初に発表された出馬表に名を連ねていた。しかし、同騎手が病気により乗れなくなった。そこで石橋騎手に白羽の矢が立てられた。

 石橋騎手は昨年の10月に他馬の進路妨害により落馬。右足関節脱臼骨折の重傷を負った。翌週にはGI秋華賞で2番人気に支持されたお手馬ラッキーライラックが控えていたが、当然、乗ることもかなわなかった。

 石橋騎手がターフに戻ってきたのは今年の頭、1月5日のことだった。その2週間後のこの日、急遽、代打で重賞騎乗を指名されたのだ。

「チャンスをいただけたので何とか生かせないかという想いで臨みました」

【次ページ】 フィエールマンが背後に。

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