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オジュウチョウサンの障害復帰は、
「どちらにしてもすごい挑戦」。
posted2019/01/30 07:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Takuya Sugiyama
昨年の有馬記念に参戦し、見せ場充分の9着となった「障害界の絶対王者」オジュウチョウサン(牡8歳、父ステイゴールド、美浦・和田正一郎厩舎)が、障害に復帰することが決まった。
当初は平地のダイヤモンドステークス(2月16日、東京芝3400m、4歳以上GIII)を目指していたが、体調が整い切らず断念。長山尚義オーナーの意向で、年明け初戦を阪神スプリングジャンプ(3月9日、阪神芝3900m、4歳以上J・GII)に定めることになった。
それが報じられたのは1月18日。
障害で主戦騎手をつとめる石神深一が、管理する和田正一郎調教師からオジュウの障害復帰を知らされたのは、その数日前のことだった。
「ビックリしました。有馬記念のあと、『来年(2019年)も平地を使う』と言われていたんです」
有馬記念でも5番人気に。
石神にとっては、嬉しい驚きだったに違いない。
オジュウチョウサンは3歳だった2014年11月に障害に転向し、5歳になった'16年に中山グランドジャンプを勝ってJ・GIを初制覇。そこから'18年の中山グランドジャンプまで、JRA最多重賞連勝記録となる障害重賞9連勝を果たす。その9連勝には、春の中山グランドジャンプ3連覇('16~'18年)と、冬の中山大障害連覇('16、'17年)が含まれている。
日本の競馬史上最強の障害馬となったオジュウチョウサンだったが、'18年の中山グランドジャンプのあと、平地に復帰することが発表された。ファン投票で出走可能な有馬記念を最大目標にすることになり、大きな話題となった。
平地復帰戦となった7月7日の開成山特別と、11月3日の南部特別を連勝。そして、ファン投票3位に選出された有馬記念では、5番人気に支持され、勝ったブラストワンピースからコンマ8秒差の9着と健闘した。
そしてまた障害に戻り、中山グランドジャンプ4連覇という大偉業を視野に入れることになったのである。