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修造が訊く! パラカヌー日本代表の
瀬立モニカはリオで障害を受け入れた。

posted2019/01/22 15:00

 
修造が訊く! パラカヌー日本代表の瀬立モニカはリオで障害を受け入れた。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

インタビューする側もされる側も、とにかく明るく元気な取材となった今回。パラリンピックの素晴らしさとカヌーの面白さは松岡に伝わったか?

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松岡修造

松岡修造Shuzo Matsuoka

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Yuki Suenaga

 松岡修造さんが、パラアスリートと真剣に向き合い、その人生を深く掘り下げていく「松岡修造のパラリンピック一直線!」。女子パラカヌーでリオパラリンピックにも出場した21歳の瀬立モニカさんは、高校1年のとき、体育の授業で倒立前転を失敗、体幹機能障害を負い、車椅子生活を余儀なくされた。

 そもそもカヌーは、その体幹を使わなければ満足に乗ることもできない「はず」なのだが、胸から下は全く動かせないはずのモニカさんのフォームはとても美しく、水面を自由に動き回っているように見える。

 ここまで到達するのに、どのくらいの苦難を乗り越えてきたのだろう……。

 松岡さんの質問は続いていく。

カヌーを知るなら乗るのが一番だけど……。

松岡「モニカさんが水面でカヌーに乗っている姿を見ていると、正直なところ、下半身を動かせないという苦労はまったく感じられない。ゼロです。どうしたらモニカさんの大変さを理解できるんだろう……。胸から下が動きませんって、どうやったら伝えることができますか?」

瀬立「実際にカヌーに乗ってもらうのが一番早いです。こんなにバランスを取るのが難しい中で、上半身だけで操っているんだって。松岡さん、今日、乗りません?(笑)」

瀬立モニカ(せりゅう・もにか)

1997年11月17日東京都生まれ。中学時代にカヌー部に所属。高校1年、体育授業中の事故で車椅子生活となる。2014年にパラカヌーを始め、翌2015年世界選手権に出場。2016年リオデジャネイロ・パラリンピックに出場し、女子カヤックシングル(運動機能障害)で8位入賞。2017年にはワールドカップやアジアパラカヌー選手権で優勝。2020年東京パラリンピックでは、金メダル獲得を目指している。現在は江東区カヌー協会に所属し、筑波大学体育専門学群で勉学に励んでいる。

松岡「そうしたいのはやまやまですけど、僕はそれを体感する前に水の中に消えてしまう(笑)。だから今回は、丁寧にモニカさんのストーリーを聞いていくことで理解を深めることにします。

 そのストーリーの中で、どうしても聞かなければならないことのひとつが、怪我を負ったときのこと。

 モニカさん、自分の下半身が動かないとわかったのはいつ頃でしたか」

【次ページ】 現実を受け入れないことで、気持ちを保っていた。

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