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ブンデス冬休みとキャンプ地事情。
スペインが大人気、バイエルンは?
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byUniphoto press
posted2019/01/11 11:00
バイエルンとの契約が今夏までとなっているリベリー(中央)。ウィンターブレイクで反撃態勢を整えている。
冬でも気温20度前後で快適。
方向的に近い、ポルトガルのアルマンシルでキャンプを張っているヴォルフスブルクを含めると、特定地域にほとんどのクラブが集まっています。
スペインは同じEUとあって入国審査がなく、移動が簡易なことも理由のひとつでしょうが、何と言ってもこの地域は真冬でも最高気温20度前後で晴天率が高い。キャンプ地としてベストなのでしょう。また、実力の拮抗したチームが近くにいればトレーニングマッチを組める。マルベーリャでは、ドルトムントとデュッセルドルフが練習試合を行ないました。
実は、コスタ・デル・ソル地方のマルベーリャ、エステポーナの2都市を何度か訪れたことがあります。フランクフルトから、この地域の玄関口であるマラガ国際空港までは、ドイツのフラッグシップキャリアであるルフトハンザ航空や格安のLCCなどが日に何便も発着しているので、格好のリゾート地として親しまれているのです。
マルベーリャ、エステポーナ、そして近隣のトレモリーノスは本当に良い街です。夏は海水浴を楽しむ方々で賑わい、バーやクラブなども多く並んでいて若者が大挙押し寄せる一方、街から少し離れた海岸線には瀟洒なホテルがあり、人生経験豊富なご夫婦が仲良くデッキ・チェアを並べて、遥か遠くジブラルタル海峡の対岸にあるアフリカのモロッコを眺めてカクテルを嗜む姿も見られます。
スペイン南部の大都市マラガはパブロ・ピカソの生誕地としても有名で、スペインの居酒屋『バル』の有名店が軒を連ねています。甘口のマラガワインを飲みながら、おつまみのタパスを食したりしたらもう、最高です!
バイエルンはドーハの地へ。
すみません。話が脱線しました。
ブンデスリーガ各チームの選手たちは、青く澄みきった海や絶品の海鮮料理を出すバルなどには脇目もふらず、心身の鍛錬に勤しんでいるのでしょう。
そんななか、昨季リーガ6連覇を果たし、序盤の不調から立ち直って首位ドルトムントを追うバイエルンは、カタールのドーハでキャンプを張っています。バイエルンは2017年にドーハのハマド国際空港と6年間のスポンサー契約を結んだので、おそらく、その関係でキャンプ地がドーハになったのでしょう。ニコ・コバチ監督が、かの地で7連覇へ向けて秘策を練っているのかもしれません。