プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
新IWGP王者棚橋弘至が見た風景。
来年の新日本は東京ドーム2連戦だ!
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2019/01/08 18:30
棚橋らしい棚橋が帰ってきた! 笑顔と強さを取り戻した新IWGP王者が、2019年のプロレス界を燃え上がらせてくれるはずだ。
「オレがオマエよりも上だということ」
IWGPのベルトを手にした棚橋はマイクを握って、柴田勝頼や本間朋晃の名前を叫んだ。
「自分1人では戻って来られなかったなと思いますね。他のレスラーからいい刺激を受けたり、本当に、がんばってくれ、がんばってほしい――という、祈りに近いというか、みんなの声援が背中を押してくれました」
新王者棚橋への次期挑戦者としてジェイ・ホワイトが名乗りを上げた。
「オレが今日、オカダを倒したのは知っているだろう。そして、G1クライマックスでオレがやってきたことも知っているよな。
オレはオカダよりも強い。そして、オマエよりもいいレスラーだ。本当はもう分かっているんだろう。
オマエとケニーの試合も見ていたよ。イデオロギー闘争を繰り広げていたけれど、そんなのはどうでもいい。オレがオマエよりも上だということを見せてやる。大観衆の前で獲得したそのベルトを、オレが奪ってやる。
新日本のエースとして時代を築いてきたのかもしれないが、その時代もちょっと長すぎたんじゃないか。今はもうオレの時代なんだ。それをベルトを奪って証明する」
ホワイトは「新日本の希望」。
棚橋はホワイトのやり方は好きではない。でも、ちょっと苦笑いを見せながらもホワイトを「新日本の希望」と評した。
そして「オカダとタッグを組ませてくれたんだからね」と付け加えた。
「ボクはコーナーに登る時は今日だけじゃなくてどの会場でもどの体育館でも、コーナーから一番隅を見るんですよ。それで、そこにお客さんがいなくて空席だった時に、必ず次この会場に来た時にはあそこも埋めるんだっていう決意を固めていたので、今日ドームの上のほうまで見た時に本当にぐっと来ました」