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「つまらないこと聞くな!」馳浩が山田邦子を怒鳴りつけた“事件の真相”と34年後のグータッチ
posted2021/01/09 11:01
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph by
AFLO
プロレス界の新春興行といえば、新日本プロレスの1.4東京ドーム大会が定着して久しいが、今年は“裏1.4”となったプロレスリング・ノアの新年一発目の後楽園ホール大会も、その面白さがファンの間で定着しつつある。
新日本の1.4、そして1.5東京ドームが最高のカードを用意した年間最大のビッグマッチであるのに対し、ノアの1.4後楽園のカードはすべて当日発表。入場テーマ曲によってカードが判明する形式だ。「何が起こるかわからない」のが魅力であり、会場に来た人、もしくはリアルタイムで配信映像を観た人が、その驚きを享受できる、ノアからの“お年玉”となっている。
そんな1.4後楽園、今年用意されたサプライズは馳浩の登場だった。
サプライズはメインイベント終了後に
馳はメインイベントの6人タッグマッチ、潮崎豪、清宮海斗のパートナーとして最後に登場し、武藤敬司、丸藤正道、田中将斗と対戦。新型コロナウイルスの感染拡大により、1都3県での緊急事態宣言発令が検討される中、現役の国会議員であり、元文部科学大臣のリング登場は、まさにサプライズだ。
馳の試合出場は、2019年9月8日、石川県金沢市で行われた全日本プロレスの興行以来1年4カ月ぶり。2017年7月にプロレスリング・マスターズのリングに上がるまでは、11年間リングを離れていたが、この日もブランクを感じさせない動きで、客席から大きな拍手を集めていた。
そして、さらなるサプライズはメインイベント終了後に待っていた。この日、AbemaTVのゲストとしてリングサイドの放送席に座っていたタレントの山田邦子さんのもとに馳が駆け寄り、グータッチを交わしたのだ。
この馳と山田邦子の邂逅こそ、昭和からのファンには最大のサプライズだっただろう。なんせこの二人、今から34年前にさかのぼった1987年からの因縁があったからだ。