ブンデス・フットボール紀行BACK NUMBER
長谷部誠に聞くブンデス中断期間。
貴重な休み、原口元気は代表戦へ。
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byGetty Images
posted2018/12/29 15:00
ウィンターブレーク中の1月、アジア杯に臨む原口元気。日本代表で活躍し、その勢いをクラブに持ち込みたい。
デュッセルドルフに新星現る。
そんなドルトムントは第15節のブレーメン戦を2-1で制した後、中2日で行なわれた第16節・デュッセルドルフ戦でルケバキオ、ツィマーにゴールを許して敗れてしまいました。ドルトムントはメンバーをさほど落とさなかったのですが、厳しい日程のなかで2点のリードを許し、81分にアルカセルが1点を返すのが精一杯でした。
ルケバキオは、いま注目の選手です。今季イングランドのワトフォードからレンタル移籍でデュッセルドルフに加入すると、15試合で7ゴールをマーク。第12節のバイエルン戦では敵地アリアンツ・アレナで圧巻のハットトリックを達成し、3-3のドローに持ち込む原動力にもなりました。
そんな彼の特徴は、強烈なフィジカルを駆使したスピード&パワーです。バイエルン戦ではズーレ、ボアテンクの両センターバックを何度も出し抜きましたし、ドルトムント戦でもアカンジ、ディアロの両センターバックの間を鮮やかに駆け抜けてカウンターゴールを突き刺しました。
ルケバキオの活躍もあって、デュッセルドルフは前半戦を終えて14位。ドルトムント(1位)、ホッフェンハイム(7位)、ヘルタ・ベルリン(8位)に勝利し、バイエルン(2位)、RBライプツィヒ(4位)に引き分けるなど、上位キラーぶりがうかがえます。
バイエルンの停滞から復調。
また、今季の前半戦でクローズアップされたのは盟主バイエルンの停滞でしょう。
昨季は名将ハインケス監督の指揮下でリーガ6連覇を達成し、CLでもベスト4へ進出。ドイツ国内では1強体制が確立された感もあってブンデスリーガ全体の人気低迷が揶揄されたりもしましたが、今季はフランクフルトを率いていたコバチ監督を引き抜いて新体制での連覇継続を目論むなかで成績が伸び悩み、「バイエルン時代の終焉?」とメディアが書き立てる事態となりました。
でも、そこはさすがのバイエルン。先述したデュッセルドルフ戦でのショッキングなドロー劇の後はブレーメン、ニュルンベルク、ハノーファー、ライプツィヒ、フランクフルトと連勝を重ね、いつの間にやら首位ドルトムントと勝ち点6差の2位に付けています。