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宇佐美貴史はブンデス最下位に抗う。
「代表を見ている場合ではない」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byGetty Images
posted2018/12/18 11:30
12月15日の第15節フライブルク戦では先発フル出場。CKで2得点にからみ、4試合ぶりの勝利に貢献した。
最下位だが、まだ絶望するには早い。
だが、チームも宇佐美自身も昨季のようにはうまくいっていない。それが冒頭の宇佐美のコメントにつながっている。デュッセルドルフは前回昇格した'12-'13シーズンもわずか1年で降格している。そのトラウマが地元では拭えないのだ。
昨季終了後、今年の5月にデュッセルドルフの旧市街で優勝祝賀イベントが行われた。一緒に現地に赴いた同業者が地元メディアの『エクスプレス』から街頭インタビューを受けたのだが、「また1年で降格すると思うか」という悲壮感溢れるテーマだった。
優勝と昇格の喜びを爆発させるその場で、もう次のシーズンの行方を心配する地元メディアがおかしくもあった。だが、現にデュッセルドルフは14節を終えた時点で最下位。その心配は今のところ的中しているのだ。
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とはいえ勝ち点は9ある。1勝しかできずに前半戦を折り返した昨季のケルンとは違って、まだ望みを捨てる段階ではない。バイエルンに3-3で引き分けるなど、サプライズも起こしており、まだまだ手の施しようはあるように見える。
「どんなサッカーをしていくべきか」
昨季のようにいっていないのは、宇佐美自身も同様だ。12月14日時点で先発5試合、うちフル出場は1回、途中出場は4試合だ。
12月7日のブレーメン戦では先発しながらも、ハーフタイムに交代させられた。4-1-4-1の左MFとしてプレーしたが、ブレーメンの攻撃に耐えるため後半からは守備的に5バック、2トップへとシステム変更。それに伴った交代だった。宇佐美を最前線に回す手もあったはずだが、FWとしては選んでもらえないというのが現状だ。
「はい。僕もその5-3-2の2はできる自信はありますし、うーん、そうですね、まあ4-1-4-1から5-3-2に変えて状況は良くなってるようには見えなかったので」
この日に関していえば、ハーフタイムで交代させられるようなプレーには見えなかった。結果的にも、後半に失点を許し結局1-3で敗れている。敗戦をベンチから眺め、大いにフラストレーションが溜まったようだった。
「昇格してきてここまでの状況は、想定の範囲内ではないと思います。でも、第3節のホッフェンハイムに勝った試合や、第2節のライプツィヒに引き分けた試合でできていたように守備で粘れればいいんですけどね。
そのあと6連敗してヘルタに勝って、バイエルンに引き分けて、でまたマインツと、今日(ブレーメンに敗戦)とっていう状況なんですけど。なかなかチームとしても解決策というか打開策というか、どういうサッカーをしていくべきかは、うん、見出せていないと思います。だから、勝てていないんだと思います」