フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
GPファイナル2位だった宇野昌磨。
世界の頂点を狙う、次のステージへ。
posted2018/12/12 16:30
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Asami Enomoto
12月6日からカナダのバンクーバーで開催されたGPファイナル。羽生結弦が負傷で欠場となったこの大会で、男子はアメリカのネイサン・チェンがタイトルを守り、宇野昌磨が2位。初出場の韓国のチャ・ジュンファンが3位に入った。
トップ2人は昨シーズンと同じ結果になった。
もっとも今回の男子フリーでは、残念ながら胸のすくようなノーミスの演技を見ることができなかった。
優勝したチェンも、フリーで4ルッツの転倒などのミスがあった。
「この大会に来られたこと、タイトルを守ることができたことはとても光栄に思う。でもルッツを失敗したことは悔しい。次の試合までに、きちんと修正していきます」と語ったチェン。
総合282.42でSP、フリーともトップを保ったまま2年連続となる優勝を果たした。
2年連続2位となった宇野。
宇野昌磨はSPでは4フリップが回転不足で着氷が乱れたが、その後4+2トウループと3アクセルは成功して2位に立った。
フリーでは、冒頭の4サルコウがダウングレードで両足着氷になり、次の4フリップはきれいな着氷に見えたが、回転不足の判定を受けた。
中盤で盛り返していったが、3アクセル+1オイラー+3フリップの最後で手をついた。フリー183.43、総合275.10で2年連続の銀メダルとなった。チェンもSP、フリーともミスがあっただけに、優勝できなかった悔しさは少なからずあっただろう。
「決して良い演技ではなかった。今シーズン試合が終わるたびに同じような感想を述べていて、今回こそはという気持ちで挑んだんですけど、あまりうまくいかなかった。最初のサルコウを失敗してからも、気持ちを崩さずにフリップ、トウループときめたところはよかったけれど、最後のコンビネーションジャンプはできればきれいにきめたかったです」と、宇野は演技を振り返った。