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ファイナルに来た2人の元世界王者。
復帰した高橋大輔にエールの言葉。

posted2018/12/16 09:00

 
ファイナルに来た2人の元世界王者。復帰した高橋大輔にエールの言葉。<Number Web> photograph by Akiko Tamura

左からブライアン・ジュベール、ステファン・ランビエル。指導者としても、しっかり世界の舞台に戻ってきた。

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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Akiko Tamura

 12月6日からカナダのバンクーバーで開催されたジュニアとシニア合同のGPファイナル。シーズン前半でもっとも重要な国際大会であるこの試合では、世界中からスケート関係者が集まってきた。

 中でもジュニア部門の男子では、懐かしい顔が揃った。

 3位に入賞した島田高志郎のコーチ、スイス出身のステファン・ランビエルと、総合4位だったフランスのアダム・シャオ・ヒムファのコーチとして同行してきたブライアン・ジュベール。

 どちらも元世界王者で、ちょっと年季の入ったフィギュアスケートファンだったら、胸がときめく大物2人である。

「Too Many Quads」と元“4回転王”。

「今の男子をどう思いますか?」とジュベールに訊くと「Too many quads!(4回転が多すぎるよ!)」という答えが返ってきた。

 こちらの反応をうかがうように目がいたずらっぽくキラキラと光っている。

 筆者と、相手と同時に噴き出して大笑いとなった。

 実をいえば、このジュベールこそ4回転を守り続けてきたスケーターの1人だったのである。

 彼は2006年ロシア杯フリーで3度の4回転を成功させて“Quad King(4回転王)”と呼ばれた強いジャンパーだった。

「それは冗談として、素晴らしいと思います。以前から男子の未来は4回転だ、とぼくは主張し続けてきた。でもここ数年で起きた男子のジャンプのレベルの進化は、予想以上のものでした」と目を丸くして見せた。

 2004年から施行された今の採点方式が試行錯誤していた当初、4回転はハイリスク・ローリターンの技になり、多くの選手が回避しはじめた時期があった。

 その間も4回転を跳び続けてきたのが、ジュベールだった。

 この大技が報われたときばかりではなかったが、2007年には世界タイトルも手にした。

【次ページ】 「ぼくがブライアン・ジュベールだから」

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