野球のぼせもんBACK NUMBER
千賀滉大が則本昂大に“白旗”も、
「僕は三振を獲れる投手でありたい」
posted2018/12/07 10:30
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
Kotaro Tajiri
野球で、人を救おう――。
12月4日、東京都内でホークスの千賀滉大や和田毅、イーグルスの則本昂大、バファローズの吉田正尚、スワローズの館山昌平と畠山和洋というメンバーが一堂に会してトークショーを開催した。
冒頭のフレーズは、今イベントを主催したNPO法人「ベースボール・レジェンド・ファウンデーション」の理念を表している。代表の岡田真理はスポーツライターを本職としており、かつてニューヨークを拠点に取材活動を行なった際に、スポーツと社会貢献の関係性について関心を抱いたという。
アメリカではその仕組みがしっかりと作られているのに対して日本は後れをとっていると感じ、同団体を設立したのだった。
今回の開催にあたっては和田が背中を押してくれて、選手へ参加を促す声掛けも行ってくれたと岡田は感謝しきりだった。
来季からの社会貢献活動。
そしてこのイベントの中で、千賀が来季から社会貢献活動に取り組むことを明かした。
「ジャケットにシンボルマークのピンバッジを付けてきましたけど、オレンジリボン運動に協力をさせて頂くことになりました」
オレンジリボン運動とは、子ども虐待をなくすことを呼びかける市民運動である。
その公式サイトによれば、『2004年、栃木県小山市で3歳と4歳になる2人の可愛らしい兄弟が父親の友人から再三にわたって暴行を受け、息も絶え絶えの状態で、橋の上から投げ込まれて幼い命を奪われるという痛ましい事件をきっかけに、全国でオレンジリボン運動が始まりました』と記されてある。
千賀は自ら強く希望をして、この運動にどうにか協力ができないかと周囲に持ちかけた。
「野球で打たれてもイライラすることはあまりないけど、テレビとかでそういうニュースを見た時の方がよほど頭に来る。子供に虐待するなんて信じられない。絶対にやり返せない、自分よりも弱い相手に対してそんなことをするのは許せない……。だからこそ、今回の活動をやりたいなと思いました」