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NCAAで八村塁の評価が急上昇!
NBAドラフトでも期待できる理由。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byRobert Johnson/Icon Sportswire via Getty Images
posted2018/11/20 08:00
その目に見える数字以上の活躍を見せつけているという八村塁。NBAドラフト上位に名前も上がってきた!
スタッツ以上の八村の魅力とは?
「プレシーズン・オールアメリカン」の投票で、八村に票を投じたというNCAA記者のセス・デイビス(CBSスポーツ、アスレティック)は言う。
「私はプレシーズン・オールアメリカン・ファーストチームの投票でルイに入れた。大学バスケットボール界で彼がトップ5に入ると思ってのことだ。潜在能力ではなく、現在、どれだけ戦う準備ができているかで選んだ。若くて才能ある1年生のほうがルイよりいいNBAキャリアを送るかもしれないけれど、でも、現時点では彼らもルイほどいい選手ではない」
昨シーズンの八村のスタッツが平凡だったことは気にならなかったのかと聞くと、デイビスはこう答えた。
「彼のスタッツが足りないことが気になることはなかった。彼は強豪チームにいて、チームメイトにもいい選手がいるからね。ゴンザガ大ほど強くないチームにいたら、彼のスタッツはもっとずっとよかったはずだ。
それに、私が昨季の彼のプレーを見ていて気づいたのは、彼がほかの、もっといいスタッツをあげている選手でもできないようなプレーをしていたということだった。彼のサイズとスキルの組み合わせはとても魅力的だ」
そのポテンシャルに驚いた記者。
スポーツ・ウェブサイトのブリーチャーレポートでNCAAの記事を書いているデイビッド・ガードナー記者は、八村がゴンザガ大に入って、まだほとんど試合にも出ていなかった1年目から注目していたのだという。
日本人選手という、NCAAの中では珍しいバックグラウンドを持っていたことや、ゴンザガ大という強豪校にいること、さらにはゴンザガ大のコーチ陣の評価が高かったことが取材し始めたきっかけだったという。ガードナーによると、彼が八村をNCAAでもトップレベルの選手だと感じ始めたのは、昨シーズン中のことだったという。
「昨シーズン、彼がその能力の片りんを見せたことが何試合かあった。言葉の壁を超えれば、もっといい選手になると思ったんだ。
彼にインタビューしたときに、ゴンザガ大に来るまで知らなかったバスケットボール用語をいくつもあげていたのだけれど、コーチの言うことがわからなくてもこれだけ活躍できるなら、理解できて、真にコーチングされたらどれだけうまくなるのだろうかと思った」とガードナー。