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1.4東京ドームIWGP戦への大論争!
ケニー・オメガと棚橋弘至の断絶。
posted2018/10/14 11:00
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
ケニー・オメガと棚橋弘至のIWGPヘビー級選手権が、来年1月4日「WRESTLE KINGDOM 13 in 東京ドーム」のメインイベントとして正式に行われることが決定した。
10月8日、両国国技館。
棚橋はジェイ・ホワイトを下してIWGP王座への挑戦の権利を守り切った。一方、オメガはCodyと飯伏幸太を相手に異例の3WAYという3人によるIWGP戦で、片翼の天使を使って飯伏を押さえこんだ。
棚橋はオメガに対してリング上では「賞味期限切れ」、記者会見では「プロレスに品がない」という言葉を浴びせた。
「言葉が足りなかった部分があると思うんですけど、ケニーのプロレスは食傷気味なんですよね。
ボクはプロレスは激しく厳しいものであっても、残酷なものであってはならないっていう考えなんですよ。技術も良い、ビジュアルも良い、運動能力もすごい。けれど、何かが違うな、って感じていて、なんだろう? と思って気付きました。
プロレスに品がないです。そういった意味です」
「オマエへの声援は、祈りに近い」
これに対してオメガはもっと辛らつに語り始めた。
「オマエは昔からの伝統を引き継ぎ、日本のプロレスというものをしっかりと牽引してきたかもしれない。でも、それでは世界は変えられないんだ。
対戦が決まったが、それはオマエが勝つためのものではない。ファンが今、オマエに対して声援を送ってくれているのは、明るい希望のものではない。それは祈りに近い。みんなはオマエがリングに立つと、不安で心配でたまらないんだよ。
リングの中で(棚橋が)死にはしないか、という不安、死なないでくれ、という願い、そんな祈りの声をあげているんだ。
でも、東京ドームのメインイベントで、オレは一切オマエに情けをかけることはない。そこでプロレスに対するイデオロギー、オマエの考えなどはすべて捨て去り、全力でオマエを倒しに行く」