ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
飯伏幸太、逆オファーインタビュー。
「棚橋さんの中に“猪木”を感じた」
posted2018/09/30 10:00
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph by
Getty Images
9月上旬、飯伏幸太からインタビューの“逆依頼”があった。
今夏行われた新日本プロレスの最強決定リーグ戦「G1クライマックス」で準優勝という成績を残したが、本人曰く「結果以上に大きな“収穫”があり、これは今後の自分にとって重要なことなので、少し時間は経ってしまったんですけど、多くのファンに知ってもらいたいので、インタビューをしてほしい」ということだった。
そういうことであれば、こちらとしても願ってもない機会だ。飯伏幸太は、今後のプロレス界のキーパーソンのひとりであることは間違いない。その飯伏の今後に大きな影響を与えるほどの“収穫”とは何かを知るべく、早速、都内ホテルでインタビューを行なった。
ケニー戦が僕の中での目玉だった。
「今回のG1、僕の中での“目玉”はケニー戦であり、それはファンにとってもそうだったんじゃないかと思うんですよ」
飯伏自身がそう語るように、今回のG1公式戦で最も注目されたカードは、Bブロックの飯伏幸太vs.ケニー・オメガだった。しかも、そのカードが組まれたのは、日本武道館3連戦(8月10~12日)の2日目。Bブロックの決勝進出者が決まる公式戦最終日であり、武道館という会場も6年前の2012年8月18日、DDT武道館大会で飯伏vs.ケニーが行われたファンにとっても思い入れの深い場所。
“伝説の地”武道館でG1決勝進出を決める試合という最高のシチュエーションで、6年ぶりに組まれた一騎打ち。ゴールデン☆ラヴァーズ対決は、まさに今年のG1の“クライマックス”として組まれたのだ。
飯伏はこの特別な一戦に見事に勝利して、初のG1決勝進出を果たす。そして迎えた8.12武道館のG1決勝戦。前夜激闘を展開した盟友ケニー・オメガを従えて入場する飯伏に超満員の観客から大歓声が送られた。