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さらば“我らが同期”の村田修一!
引退セレモニーを見る、栃木の旅。

posted2018/09/18 07:00

 
さらば“我らが同期”の村田修一!引退セレモニーを見る、栃木の旅。<Number Web> photograph by Yasutaka Nakamizo

この引退記念の村田修一ボブルヘッド人形は……一生部屋に飾り続けます!

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中溝康隆

中溝康隆Yasutaka Nakamizo

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Yasutaka Nakamizo

 2018年9月9日、小山運動公園野球場は人で溢れていた。

 横浜時代、巨人時代、そして栃木ゴールデンブレーブスと多くの「背番号25」を身につけた村田ファンが球場周辺を歩いている。近隣駐車場は満車で、グッズ売り場には長蛇の列、みんな村田修一の最後の勇姿を見届けようと、この場所に駆け付けたわけだ。

「日曜日、栃木に同行していいですかね? 仕事じゃなく完全プライベートなんですけど」

 試合の数日前に、以前巨人二軍リポートコラムの連載担当だったO編集マンからLINEが入った。

 彼も30代中盤で同世代の村田のラストゲームをどうしても見ておきたいという。就職した頃、村田も横浜のイチ若手で……って、人はなぜずっと応援してきた歳の近いプロ野球選手の引退に、自らの人生を重ねるのだろうか。引退試合は、親友とか好きだったおネエちゃんの結婚式に似ている。色々あったけど、今までありがとう的なあの感じ――長い時間を共有してきたが、その関係性も今日でひとまず終わってしまう。

 だから、なんとか現地でセレモニーに参加して、新たな旅立ちの日を見届けたい。

 よしいきましょうか!

 よく晴れた日曜の午前9時に、アラフォーのくたびれた中年男性同士が、高校生カップルのようにJR東北本線の同じ車両で待ち合わせて小山へ向かった。

球場行きのバスは満席で……。

 都内から1時間ほどで小山駅に到着。

 構内には「見せてやりますよ 本物の男ってやつを、ね」と村田さんポスターが張られていて、改札を出ると「球場バス乗り場案内」のプラカードを持った男性がいる。

 よく見ると、案内役のスタッフはそれぞれ栃木ゴールデンブレーブスの25番ユニフォームである。試合開始2時間半前にもかかわらず、球場行きの無料シャトルバスはほぼ満席だ。

【次ページ】 生まれ育った田舎町の風景を思い出す。

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