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さらば“我らが同期”の村田修一!
引退セレモニーを見る、栃木の旅。
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byYasutaka Nakamizo
posted2018/09/18 07:00
この引退記念の村田修一ボブルヘッド人形は……一生部屋に飾り続けます!
BCリーグはこのムラタフィーバーを参考に。
球場入場時に黄色い「背番号25」プラカードを貰う。
昼頃には内野席に入場規制がかかり、レフトのホーム外野席へ。
席……と言っても、普通の芝生だ。
傾斜があるので油断すると滑ってしまう。しかも残暑厳しい日射しが降り注ぎ、人が次から次へと入ってくる。13時の試合開始5分前には球団公式Twitterで「当日券の販売終了」と「招待券での入場不可」がアナウンスされた。
ちなみにこの日は今季球団最多の6025人の入場者数を記録。家族連れや地元の少年野球チームの集団もいる。バックスクリーン付近には多くのカメラクルーも陣取る。
この半年間、村田修一の存在を入口に栃木ゴールデンブレーブスというチームが世の中に広まっていった。まだ集客に苦しむルートインBCリーグにとって、地上波スポーツニュースでチーム名が流れるだけでも宣伝効果を考えると本当に大きい。
今季の栃木のムラタフィーバーを参考に、NPBからスターベテラン選手を呼ぶケースもさらに増えるかもしれない。
酷暑の下「セレモニーの胴上げまで」!
選手紹介で「4番サード村田修一」のアナウンスに大きな歓声と拍手が送られる。
ゲームの方は序盤から点の取り合い。群馬ダイヤモンドペガサスの4番カラバイヨ(元オリックス)が右中間へ26号アーチをかっ飛ばす。なお村田さんは今季60試合で打率.343、14本塁打、62打点の数字を残したが、明らかに力みまくった背番号25は、第1打席から捕邪飛、右飛、空振り三振と快音なし。
O編集マンと「ここは流れを変えるためにも外の屋台で飯でも」なんつって、束の間の休息。
普段、デスクワークのアラフォー男性にとって、この暴力的な日射しはボディブローのようにジワジワと体力を奪う。
でも、最後まで帰ってたまるかよ。
セレモニーの胴上げまで見届けましょう。なんて冬の雪山のように励まし合いながら、かき氷をかきこみ、焼そばを買って席に戻った。