Jをめぐる冒険BACK NUMBER
森保U-21のエース候補、上田綺世。
「得点能力は誰にも負けたくない」
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAFLO
posted2018/09/03 11:20
今大会で東京五輪世代のエースストライカー候補に一躍名乗りをあげた上田綺世。ストライカー然とした存在感に惹かれる。
プロ入りは卒業後か、在学中か。
韓国との決勝のあとは、開口一番、こう語った。
「悔しいのひと言です。自分が勝たせられなかったという悔しさがある」
負けて悔しい、優勝できなくて悔しいと語る選手はたくさんいたが、自分がチームを勝利に導けなかったことが悔しいと言ったのは、話を聞いた中では上田だけだった。
「(チームメイトの)プロの選手たちは普段からJリーガーと練習をしている。大学よりも成長できる環境だし、早くそこに行きたい気持ちもあります。でも大学生だからとか、プロと違ってとか言われたくないし、得点能力をもっと磨いて2年後に臨みたいし、誰よりも点を決めたい。むしろ、大学生だからこそプロより、と言われたい」
大学ナンバーワン・ストライカーがプロの世界に飛び込むのは、いつの日か。自身が言うように2年後になるのか、武藤嘉紀や室屋成のように在学中にプロ契約を結ぶのかは定かではないが、近い将来、Jクラブの前線に上田の姿があるのは確かだろう。
彼のことを知らないJクラブのファン・サポーターは、上田綺世という名前をぜひ覚えておいてもらいたい。