ラグビーPRESSBACK NUMBER
企業名なし日野のラグビー&地域愛。
初めて尽くしのトップリーグ挑戦。
text by
多羅正崇Masataka Tara
photograph byMasataka Tara
posted2018/08/30 07:00
ひのレッドバルに参加した選手たち。左からニリ・ラトゥ、村田毅、廣川三鶴、リチャード・スケルトン、古川浩太郎、庄司壽之。
“初めて”の力を結集させて。
それでも人口約19万人の日野市と少しずつ、共に歩みつつある。
日野のトップリーグ開幕戦は金曜夜。日野市の飲食店関係者は店を空けることができないだろう。前出のワインバー経営の高田代表は言う。
「僕らはグラウンドには行けないと思います。でも僕らがひとりでもサポーターを増やして、いつか町田のグラウンドを赤一色で染めたい。そう話しているんです」
開幕戦当日は、働きながら町田のグラウンドへ想いを馳せることになる。そこには、初めてラグビーの試合を見る人、初めてトップリーグの舞台に立つ社員選手、チームOB――。いろんな“初めて”が結集している。
「僕らはチャレンジャー。思いきり戦って、勝って皆さんと一緒に喜びたいです」(村田主将)
強敵がひしめいている。3連覇を目指す王者サントリー。スター軍団・パナソニック。トップリーグ初制覇に燃えるヤマハ発動機。新星・姫野和樹擁するトヨタ自動車。世界的スター、ダン・カーターが加入した神戸製鋼――。
「最近、ドキドキしてるんですよ」
村田主将はどこか嬉しそうに開幕戦へ向けた心境を語った。
日本ラグビー最高峰の戦いは、まもなく火蓋が切られる。