野球のぼせもんBACK NUMBER
ホークス得意の後半戦ブーストが!
逆転優勝はスアレス復帰で見えた。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byKyodo News
posted2018/08/29 15:30
2年ぶりの勝利を挙げたソフトバンクのスアレス。頼れるリリーバーの復帰は工藤公康監督にとっても嬉しいはずだ。
2年前は11.5差を逆転された屈辱。
9月になるとホークスは厳しい日程が待っている。ホーム開催7試合に対して、ビジターは17試合も組まれている。また、9月27日からラスト143試合目までは10連戦の長丁場となる。
ゲーム差も今のペースで縮まるはずはない。残り試合数が減るたびに、神経もすり減らしながら戦うことになる。
厳しい。だが、ホークスにはまだ余力がある。現在はキャプテンの内川聖一、昨季2冠王のデスパイネも不在だ。今年は彼らが万全でない時期も多く、それも苦戦の原因となったが、今後状態が上がって一軍に帰ってくる可能性だって十分にあり得る。
ここからまだワンランク上の力を発揮するかもしれない。それがホークスの強みだ。
昨年日本一に輝いた王者のプライド以上に、ホークスは今も2年前の屈辱を忘れていない。シーズン序盤は独走しながら、大逆転を許してV逸を喫した。その時の最大ゲーム差は奇しくも今年と同じ「11.5」だった。ホークスにとっては、野球の神様がくれたリベンジの機会である。
平成最後のパ・リーグはとんでもないドラマで幕を閉じるのだろうか。