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変革期で揺れるフランクフルト。
こういう時こそ長谷部誠が必要だ!
text by
本田千尋Chihiro Honda
photograph byAFLO
posted2018/08/28 11:00
多くの選手が流出し、監督が代わり、チームが変革期を迎えているからこそ……長谷部誠という男の存在が重要になってくる。
GK、MF、FW、そして監督がいなくなった。
ニコ・コバチ前監督はバイエルンに引き抜かれ、新たにアディ・ヒュッター氏が監督に就任。
守護神ルーカス・フラデッキー、中盤を支えたオマール・マスカレルとケビン・プリンス・ボアテンク、前線で敵の脅威となったマリウス・ヴォルフは、それぞれ新天地に活躍の場を求めた。
チームは再建の途上にある。ヒュッター監督は、前任者のサッカーを踏襲しつつ、自身のアイデアを持ち込んでいるという。
長谷部が説明する。
「基本的にそんなに大きく変える感覚はないんですけど、3枚、4枚というのを使い分けてやると監督もいっていますし、細かい部分では変わった部分はある。ただそれ以上に、それよりもメンバーが結構変わっているのが大きいかなと」
主力も含めた良い選手が引き抜かれた。
スーパーカップの前半で長谷部がリベロを務めたように、フランクフルトのサッカー自体は、昨季と比べて大幅に変わることはなさそうだ。
しかし、ピッチ上のメンバーが半数近く変われば、選手同士が互いのプレーに対する理解を進め、戦術が浸透してチームが機能するには「時間が掛かる」。
「本当に、いわゆる主力というか、良かった選手が引き抜かれて、そこの穴を埋めるっていう部分でね、もちろん新加入の選手たちも頑張っていますけど、もう少し時間が掛かるかな、っていうのはやっていて感じますね」
よってスーパーカップでの「崩壊」は仕方のないところもあるのだ。