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ドイツは今季もバイエルン無双?
まず長谷部フランクフルトが挑む。 

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島崎英純

島崎英純Hidezumi Shimazaki

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posted2018/08/10 08:00

ドイツは今季もバイエルン無双?まず長谷部フランクフルトが挑む。<Number Web> photograph by Getty Images

レバンドフスキらを擁するバイエルン。フランクフルトの長谷部誠はドイツスーパー杯で意地を見せられるか。

今季の移籍市場はバイエルンに優位。

 今季の移籍マーケットは、バイエルンにとって優位な状況であるとも言えます。

 なぜなら、プレミアリーグが今季から移籍期間を前倒しして6月9日から8月9日までとしたためです。FIFAが定めた他国(イタリアを除く)の移籍期限は今季も8月31日なので、約20日も早くマーケットが閉まることになります。

 今回プレミアリーグが移籍期限の前倒しを決めたのには理由があります。新シーズンが開幕しても市場が開いていると、資金力のあるクラブが開幕後のチーム状況を鑑みて選手を獲得、放出する可能性があります。そうすると、しわ寄せを食う形で小中規模チームが編成の再考を余儀なくされる。

 そうした事態を避けるため、複数のクラブから移籍期限の前倒し、つまりシーズン開幕前に「マーケットを閉めてほしい」との要望があったのです。ちなみにプレミアリーグでは20チーム中14チームが移籍マーケット期間の変更に賛成し、マンチェスターの2チームは反対に票を投じたそうです。

 ブンデスリーガは今季も8月31日が最終日で、スペインやフランスと一緒です。ドイツの盟主であるバイエルンにとっては、イングランドのビッグクラブからの選手引き抜き攻勢が早々に終えられるので、自らは腕を組み、シーズンが開幕する8月24日からの1週間で新たな対策を講じられるというわけです。

 バイエルンの代表取締役社長であるカールハインツ・ルンメニゲは「個人的には短い期間の移籍ウインドーに賛成だ。3カ月は間違いなく長すぎる」と語っていますが、内心ほくそ笑んでいるのかもしれません。

かつての名選手がコーチ、SDに。

 昨今のバイエルンは“ファミリー化”が進んでいます。

 フランツ・ベッケンバウアー名誉会長、ウリ・ヘーネス会長、カールハインツ・ルンメニゲ代表取締役社長は、いずれもドイツ代表で名を馳せ、バイエルンの黄金期をも支えたレジェンドたちです。

 また、現場では今季から監督を務めるニコ・コバチがチームを指揮して、アシスタントコーチのロベルト・コバチが兄を支えます。昨季途中のカルロ・アンチェロッティ監督の解任を受け、1試合だけ代行監督を務めたウィリー・サニョルは、テクニカルアシスタントコーチに就任。

 なおコバチを招聘したスポーツディレクターはハサン・サリハミジッチで、つまり、かつてバイエルンに所属した人々が続々と現チームに関わっているのです。

【次ページ】 ヘーネス会長は収監後また復職。

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