ブンデス・フットボール紀行BACK NUMBER
ドイツは今季もバイエルン無双?
まず長谷部フランクフルトが挑む。
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byGetty Images
posted2018/08/10 08:00
レバンドフスキらを擁するバイエルン。フランクフルトの長谷部誠はドイツスーパー杯で意地を見せられるか。
プロテクトされたレバンドフスキ。
さて、肝心のブンデスリーガ1部の2018-2019シーズンですが、こちらは8月24日のバイエルンvs.ホッフェンハイム戦で幕を開けます。
昨季は2位シャルケに21ポイント差を付けて史上初のリーガ6連覇を成し遂げたバイエルンですが、CL準決勝でレアル・マドリーに敗れ、調子を崩した主力選手たちの多くはロシアW杯で低調なプレー内容に終始しました。
バイエルンでプレーしていれば国内リーグは安泰。でも、トップオブトップとも言える欧州の舞台では遅れを取っている……。そんな危機感のため、今夏の移籍マーケットではバイエルンの主力選手たちの動向が連日報道されていました。
特に去就が注目されたのが、ポーランド代表FWのロベルト・レバンドフスキです。
昨季30試合29得点を記録したストライカーにはレアルやマンチェスター・U、パリSGなどからオファーが舞い込みました。でも、結局バイエルンのウリ・ヘーネス会長があの強面で「我々はサッカー界に対して、選手よりもクラブの方が立場が上であるということを示していく」と言い切り、彼のプロテクトを明言しました。
ビダルはバルサへと旅立ったが。
また、守備の要であるジェローム・ボアテンクも移籍を希望してマンチェスター・Uのジョゼ・モウリーニョ監督と会談の場を設けたと報道されましたが、こちらも新指揮官であるニコ・コバチ監督と話し合った上で誘いを断り、コバチ監督も「ジェロームがチームに残ることを確信している」と語っています。
コバチ監督は「兄のケビン・プリンス・ボアテンクとはフランクフルトでうまくいっていた。ここでもうまくいくと思っている」とも述べていますが、いくら兄弟と言っても、ケビンとジェロームでは性格がまったく違うような気がします。
そんななか、バイエルンの大物で移籍が決まったのは、チリ代表MFのアルトゥーロ・ビダルです。8月3日にバルセロナと3年契約を結び、ミュンヘンを離れました。ただ、バイエルンはすでにドイツ代表MFのレオン・ゴレツカをシャルケから獲得していたため、31歳のビダルについては当初から移籍を容認していたようです。
結局バイエルンは、その他ではすでに昨季レンタル移籍させていたダグラス・コスタを完全移籍でユベントスへ放出した以外は、大物が去る気配はなさそうです。