松山英樹、勝負を決める108mmBACK NUMBER
「予選落ちすると思う」と言うが。
松山英樹のスランプと違う“難所”。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph bySonoko Funakoshi
posted2018/08/06 11:40
ぐったりとイスに座り込んだ松山英樹。自分に課すハードルが高い彼だからこそ、その苦しみも深いのだろう。
36ホールで思い切り試すのもアリ。
もしも「気楽にやりたい」と思うのなら、いっそのこと、思い切り気楽にやってみるのも一考かもしれない。そうすることで、今までは気難しく考えすぎていたと思うかもしれないし、いやいや、やっぱり気楽に戦うなんて無理だと感じ、逆にピリピリした戦闘モードに戻ることもあるかもしれない。
予選通過が「無理です」と言い切るほど難しいと思うのなら、36ホールで思い切り何かを試すなりして、その36ホールを有効活用し、いい意味での「完走」を目指してほしい。
そして、今、彼が居る場所が、誰もが通る「MUST」の難所なのだとすれば、松山英樹は松山英樹らしく、その難所での経験を存分に活かし、誰よりも見事に完璧に、今後への踏み台に変えてしまえばいい。
1年前の全米プロでは、メジャー初優勝に迫る戦いぶりと悔し涙を見せた松山。
1年後の今年の全米プロでは、難所を潜り抜けるために懸命に努力する姿を見せてもらおうではないか。
そう思えば、どんなときも、松山のゴルフに、みんながエールを送りたくなる。