プレミアリーグの時間BACK NUMBER
イングランド躍進の陰にリンガード。
「今時の若造」が一転「賢者」へ。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2018/07/21 07:00
マンチェスター・ユナイテッドで長年揉まれたリンガード。若きイングランドを象徴する1人だった。
ファーガソン御大が期待をかけた男。
それでも試合後のツイートでしょげることはなかった。同僚のハリー・ケインは「敗戦による心の痛み」や、ハリー・マグワイアの「精神的な打撃」と記しているのとは対照的で、この点は従来のイメージ通りである。
そして「これで終わったわけじゃない!」という結びには、今夏に見直した彼らしい頼もしさを覚えた。
今にして思えば、16歳の頃からリンガードをマンUのトップチーム練習に参加させていたサー・アレックス・ファーガソン元監督が口にしていた言葉が懐かしい。
勇退を前にユース出身者について、「20代半ば頃までかかるかもしれないが、ジェシーは大成する」と太鼓判を押していたのだ。
筆者のような凡人とは違う目利きの偉人が予言した通り、25歳で臨んだ世界の檜舞台で本格的に台頭したリンガード。ロシアの興奮も冷めやらぬまま開幕する、彼の2018-19シーズンが楽しみだ。