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一軍を経験し「このままじゃだめ」。
西武・金子一輝が痛感した走塁力。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2018/07/12 13:30
金子一輝は5月12日の千葉ロッテ戦で途中出場しプロデビューを飾った。
記念ボールは両親に渡せた?
そういえば、「両親に渡したい」と話していたプロ初ホームランの記念ボールはどうなったのだろうか。
「まだ両親に会えていないので、家に置いたままなんですよ」
父親の金子敏和氏は元バレーボール選手。1996年からはNECブルーロケッツの選手兼監督としてチームを率い、その後、監督に専任した。8シーズンに渡り指揮を取り1998年にはリーグ優勝を果たしている。
「父はそんなにたくさんしゃべる人じゃないし、特に野球の話はしないですね。初出場のヤフオクドームには来ていなかったけど、僕が試合に出なかった日のメットライフドームの試合は見に来てくれたようです。
基本的に、父は子供にいろいろと言うのが嫌いな人なので、僕にバレーボールをやらせなかったのも、あれこれ言うのが嫌だからみたいです。『つい言っちゃうからバレー以外の競技をやってほしかった』と聞いたことがあります。
あまり野球の話はしませんが、僕が調子が悪くて悩んでいるときには『ここが前とちょっと違ってるんじゃない?』と言ってくれます。いいときと比べて“前とここが違うよ”と指摘してくれることはありますね」
後半戦は厳しい内野手争いへ。
そんな父に一日も早く、再び一軍で活躍する姿を見せたい。
7月12日に開催されるフレッシュオールスターゲームへの出場も決まっている。
「とにかく今までやってきたことを精いっぱいやるだけです。元気を出して、積極的なプレーをするのが目標です。フレッシュオールスターという舞台、経験できない人もいますから、自分の中でひとつの大きな経験として、あとあとまで残るようにしたい。思い切ってプレーしたいと思います」
フレッシュオールスターゲームをきっかけに、後半戦は一軍の厳しい内野手争いに挑む。