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ネイマールより目立つコウチーニョ。
ブラジルを甦らせた元「豪華な脇役」。 

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下薗昌記

下薗昌記Masaki Shimozono

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posted2018/06/26 08:00

ネイマールより目立つコウチーニョ。ブラジルを甦らせた元「豪華な脇役」。<Number Web> photograph by Getty Images

スイス戦、コスタリカ戦と2試合連続ゴールを決めたコウチーニョ(右)。ここまではネイマール以上の存在感を放っている。

ネイマールとずっと歩んできた間柄。

 コウチーニョは、チッチ監督就任後はウイングを主戦場にしながらも、オプションであるインサイドハーフでもハイパフォーマンスを見せてきた。ただ、現在のブラジルにおいて最も輝けるポジションがインサイドハーフであることが、ロシア大会直前に行なわれた6月3日のクロアチア戦でハッキリした。

 右足第5中足骨骨折から復帰したネイマールが、後半からピッチに送り出されると、コウチーニョは左ウイングからインサイドハーフへとポジションチェンジ。ネイマール、マルセロとの絶妙な関係性で左サイドを支配すると、ネイマールの復帰弾を絶妙にお膳立てしてみせた。

 日本でも「'79年組」「プラチナ世代」など同時代のタレントたちを一括りにする言葉は存在するが、ネイマールとコウチーニョは、ブラジルで「ジェラソン(世代)92」と呼ばれる同世代の才能だ。

スイス戦のミドルは十八番のプレー。

 ともに1992年生まれで、世代別代表としてもブラジルを背負ってきた間柄。2009年のU-17ワールドカップではグループステージで敗退する屈辱を味わったものの、コウチーニョはその後、2011年のU-20ワールドカップで世界一に輝いた。

 一足早くA代表デビューを飾ったネイマールは、4年前のブラジル大会でワールドカップデビューを飾り、2016年のリオデジャネイロ五輪でもブラジルに悲願の金メダルをもたらした。代表での実績では後れを取るコウチーニョだが、今年1月にはバルセロナへの移籍を果たし、そのなかで磨きをかけてきた個の力は本物である。

 初戦のスイス戦、20分に左からカットインして得意のミドルシュート。スイスの堅守をこじ開けた一発は、コウチーニョにとって十八番のプレーだ。

「中盤でプレーしている時には、エリア外からのシュートチャンスがあるし、僕はたくさんシュート練習を重ねている」

 ブラジル代表でエリア外からシュートを決めるのは、実に5回目のことだ。

【次ページ】 コスタリカ戦では絶妙のトゥキック。

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